測定の目的は測定量の真の値を求めることですが,得られる測定値にはいくらかの誤差が含まれることは避けられません。
このように測定に際して測定値に入りこむ誤差を測定誤差と呼び,測定値から真の値を引いた値と定義します。
測定誤差の原因は次の4通りに大別されます。
- 測定の理論,原理の不完全さ
例:気体の温度を状態方程式を用いて求めるときの状態方程式自身の不確かさ - 測定器の不完全さ
例:センサーのヒステリシスや機器の目盛間隔のふぞろいなど - 測定条件の変動
例:周囲温度,湿度,気圧,電源電圧の変化の影響など - 測定者の能力の違い
例:目盛の読取りや測定器の取扱い方の個人差など