事故点を探査する方法をご紹介しましたが、
その中でも”パルスレーダ法”は、
優秀で、測定方法も簡単、しかも、ほとんどの事故に対応できます。
さらに、精度を高めるために、
正確な伝搬速度の入力が大切になります。
それは、ケーブルの種類によって材質が違いますから、
パルスの伝搬速度が変わるからです。
伝搬速度とは、簡単に言うと”信号がケーブルを伝送する速度のこと”です。
通常は、真空中の光の速度との比例で表します。
例として、伝搬率が0.5の場合は、光速は、50%の速度で伝送します。
ですから、伝搬率が0.8だったら、高速は、80%の速度で伝送されます。
伝搬速度は、ケーブルの被覆材質で変わりますが、
導体材質には、ほとんど影響を受けません。
事故点の探査でも、誤判定を避けたいですが、
避けるためには、
まず、測定に先立って各線間、大地間の絶縁抵抗の測定、
テスタによる導通試験で事故の状況や環境を把握することです。
それによって、測定の原理の異なる複数の測定方法を
組み合わせることも探査の効果をアップさせます。
現場での状況を冷静に判断し、
様々な測定方法を複数使用することが、
事故探査には、必要なことです。