水質について④ 導電率計

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わたしたちの生活と切っても切れない関係にある水。普段使う水がきれいかどうかはとても大切な点です。今回は水の汚染の指標にもなる、導電率とその測定器についてご紹介します。

導電率とは
簡単に言って導電率とは、液体中の電気の流れやすさを示すものです。多くの場合、水に物質が溶け込むと電気が流れやすくなります。ですので導電率とは液体中にどれくらいの物質が溶け込んでいるか(イオン化しているか)を示す指標です。例えば、塩分がたくさん溶解している海水は、導電率は非常に高くなります。ところが本来溶解しているものが少ない雨水、河川水、湖水などは、導電率は非常に低くなります。このような導電率の低い水が汚染されると導電率が上昇することので、導電率は雨水、河川水、湖水に対する汚染の指標にもなります。

導電率計とは
液体中の電気の流れやすさ(導電率)を測定する器機が導電率計です。その測定方法には、「交流二電極法」と「電磁誘導法」の2種類あります。交流二電極法とは溶液をはさむ電極の間に流れる電流の大小を測定する方法です。電磁誘導法は、溶液をはさむ2つのコイルの間で生じる誘導電流の大小を測定する方法です。導電率計も非常に用途の広い計測器です。以下のような分野で用いられます。

・イオン交換水、上下水、製薬用水の管理、半導体プロセスの水質管理
・河川水、湖沼、海水などの環境水の水質監視
・生産プロセスにおける濃度管理
・水耕栽培、養殖漁業の水質管理
・船舶の表面塩分濃度管理
・食品の簡易塩分管理