濃度について②

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濃度を表す代表的な単位である「質量パーセント(%)濃度」と「モル(mol)濃度」。それにはどんな違いがあるんでしょうか。

質量パーセント(%)濃度
質量パーセント濃度とは、普段よく目にする濃度の表し方で、溶液全体の質量に対する溶質の質量の割合を表したものです。例えば、水(溶液)100gの中に、食塩(溶質)が30g含まれていると、濃度は30%と言います。質量パーセントとは、溶液の質量[g]に対してどれだけの溶質[g]が含まれているか、を表したものです。

モル(mol)濃度
モル濃度は、溶液1 Lあたりに含まれる溶質の物質量[mol]を表したものです。物質量は物質の粒子数を表したもので、モル濃度は1 Lあたりの溶質粒子の個数ともなります。モル濃度は溶質を[mol:モル]で考え、質量パーセントは溶質を[g:グラム]で考えるという違いになります。
質量パーセント濃度では、同濃度・同質量の溶液なら、同じ質量の溶質が溶けています。 しかし、溶質1 molあたりの質量が異なると、溶液に含まれる溶質の物質量(粒子数)は異なります。モル濃度では、同濃度・同体積の溶液なら、同じ物質量の溶質が溶けていることになります。

液体の濃度を測る場面
製品の濃度を均一にするために糖やアルコールや酸の濃度を測ったり、環境に関連して、工場の廃液や水の特定の物質の濃度を測ることがあります。

次回は身近な濃度測定を扱います。