濃度について①

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濃い、薄い、強い、弱い…普段の生活ではそのように表すこともある濃度。
わかっていそうで、あらためて考えてみると、濃度とは一体どんなものでしょうか。化学の授業のにおいのする話から、日常生活に関係する濃度まで、まとめてみました。

濃度とは?
ある辞書では濃度を“溶媒中の溶質の量を、一定の尺度で表現したもの”と定義しています。では溶媒や溶質は何でしょうか。以下のようになります。

    溶解…物質が溶けて均一になる現象
    溶液…溶解によって生じた均一な液
    溶質…溶液に溶けている物質
    溶媒…溶質を溶かしている物質

例えば食塩水なら、食塩が溶質、 水が溶媒、食塩水が溶液です。溶液の濃度は、一定量の溶液に含まれる溶質の量を表したもの、ということになります。
気体についても濃度が測られますが、それは別の回で取り上げ、まず先に液体の濃度について扱います。

濃度の表し方
濃度を表す単位は、目的に応じて使い分けられます。代表的なものは「パーセント(%)濃度」「モル(mol)濃度」です。普段よく目にする生理食塩水(0.9%の食塩液)、5%ブドウ糖液というようなものですが、これらにも「パーセント(%)濃度」が用いられています。この代表的なふたつの濃度の表し方には、どんな違いがあるでしょうか。また、どんなふうに測定するのでしょうか。次回以降とりあげます。