クロマトグラフィーの代表的な手法としては大きく2つに分けられ、1つは、移動相が気体の場合で「ガスクロマトグラフィー(GC)」という手法となり、通常は400℃程度までの温度で気化し、熱に強い成分を対象とします。
2つ目は、移動相が液体の場合で「液体クロマトグラフィー(LC)」という手法となり、移動相である液体に溶解できる成分を対象とします。
具体的な手法の種類については、別の記事で扱うことにします。
クロマトグラフィーは、試料中の成分を固定相によって空間的に分離する手法ですが、特定の場所に固定された検出部に順次運ばれることによって測定することになるため、大抵の場合は、保持時間という時間軸で分離することになります。
つまり、分析には一定の時間がかかることは原理的に避けられず、短い場合で数分、長い場合には2 時間程度の分析時間を要することもあるようです。
しかし、最近では分析時間の短縮に対する要望も高く、高速分析を実現するさまざまな工夫がされています。
また、分離能力を向上させるために、2 種類の異なる特性のカラムを用いるGC×GC(GCバイGC と呼ばれる)、LC×LCなどの分析システムも利用されるようになっています。