クロマトグラフィーは、ギリシャ語で「色」を意味する『Chroma』と「記録」を意味する『Graphos』からの命名されたと言われています。
クロマトグラフィーは、カラムと呼ばれる管の中に保持された固定相(または担体)と呼ばれる物質の表面や内部を、気体・液体・超臨界流体といった移動相と呼ばれる物質が通過する際に起こる相互作用によって混合物を分離し、検出する分析法です。
例えば、香水や医薬品の芳香、薬効を調査するためには、試料に含まれる特定の成分の量を知る必要があります。
対象となる物質中に含まれる各成分を分離し、含有量又は含有比率を検査する方法としてクロマトグラフィーは良く利用されています。
クロマトグラフィーの原理は、調査対象となる試料が「移動相」によってカラム内を移動し、試料中の各成分が「固定相」との相互作用の大小によって分離されていくというものです。
固定相との相互作用が弱い成分はすぐに固定相から溶け出していくのに対し、固定相との相互作用が強い成分は固定相に長い時間保持されるという特性を生かしています。
相互作用の大きさの違いが、固定相からの溶出時間の違いとなり、試料を導入したところから溶けだしてくるまでの距離として表れてくるため、各成分が分離されていきます。