長さの単位② -古代ヘブライ人―

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古代エジプトやメソポタミア地方では、人体を基準にして長さの単位が決められたようです。今回は、エジプトやメソポタミアと関わりの深い、古代ヘブライ人が用いた長さの単位についてご紹介いたします。

ヘブライ人が用いていた単位としてよく知られているものには以下のようなものがあります。

1指幅 = 1/4手幅 = 約1.85cm
1手幅(指の付け根のところの手の幅) = 6キュビト
1手尺(手のひらを広げた時の親指の先から小指の先まで) = 3手幅
1キュビト(中指の先からひじまでの長さ) = 2手幅
1さお = 6キュビト

時代や場所によって、長キュビト・短キュビトのような違いもあります。ヘブライ人は、測り綱と呼ばれる綱や、さおには葦を広い意味での測定器として使っていたようです。ある碑文は,今でもエルサレムにあるヒゼキヤ王の造った地下水道の長さが1,200キュビトであったことを示しています。現代の測定によると,このトンネル水路は全長533mあります。なので、その通りに計算すれば,これらの数字から1キュビトは44.4cmになります。パレスチナで発掘されたたくさんの建造物や囲い地も,この単位の整数倍で測ることができます。

かつては広く使われていた単位ですが、地域ごとの体格には格差があり、人によって歩幅も手の長さも違うため、本当に正確に測定することは難しいですね。国際的に統一された単位が不可欠であることも感じられますね。