騒音計とは 3

201904527

音にはさまざまなものがありますが、「騒音」は不快なまたは望ましくない音のことです。騒音の測定器として、一般的に騒音計が使用されています。騒音計の目的は、音を数値化することです。
音を数値化して表す方法には、物理的尺度と感覚的尺度があります。

物理尺度には、
①音圧レベル ②音の強さのレベル
③音響パワーレベル(及びこれらを周波数分析したオクターブバンド、1/3 オクターブバンドレベル
などがあります。

感覚的尺度としては、
④音の大きさ ⑤音の高さ ⑥音色 ⑦音の大きさのレベル ⑧騒音レベル
などがあります。

騒音計は、この中の ①音圧レベル ⑧騒音レベルを測定する計器です。

ところで、人間の耳で聞きわけている感覚的尺度、④音の大きさ⑤音の高さ⑥音色とはどのようなものでしょうか。
音の大きさとは、音の波形の振幅の大小です。同じ音の高さの「ア」と言う声でも、大きな声の「ア」と小さな声の「ア」があります。これは、同じ様な波形をしていても、大きな声の「ア」は振幅が大きく、小さな声の「ア」は振幅が小さいことによります。

音の高さとは、私たちが高い音、低い音といっているもので、音の周波数の違いです。 同じ「ア」の音声でも、高い声の「ア」と低い声の「ア」がありますが、これは、「ア」としての音の波の形は同じでも、周波数が異なるためです。周波数が高い音はかん高く、周波数の低い音は低く・重々しく聞こえます。
音色・音質は、音の波形が微妙に異なることによると考えられていますが、今でも十分に説明がなされてはいません。とはいえ、わたしたちの耳は、同じ音の大きさ、同じ音の高さで弾かれている楽器の種類を聞き分けることができます。これは音色・音質が異なるためです。
人間の耳には、測定器でも未だに測りがたい違いを聞き分ける能力が備えられている、というのは興味深いことです。