前回に続けて、アナログマルチメーターの測定方法についてご紹介します。
(3)抵抗の測定
- (1) 測定前に、まずレンジを「抵抗」に切り換えます。
- (2) テストリードの赤プラグを+入力端子に、黒プラグを-入力端子に差し込みます。
- (3) レンジ切り替えつまみを想定されるレンジにします。
- (4) 赤と黒のテストピンを接触させて0Ω調整つまみをまわして指針をΩ目盛の0位置に合わせます。
- (5) 測定対象の両端に赤と黒のテストピンをあてがいます。
- (6) Ω目盛の指針が示した値を読み取ります。
- (7) 測定が終了したらテストピンを取り外します。
次にご紹介するのは、アナログマルチメーターの測定時の注意点です。
- (A)抵抗の数値の読み方が、電圧、電流と目盛りの向きが逆(右から左)となります。
- (B)指先で2本のテストリードの両方に測定物を直接押し当てると、並列接続された人体の抵抗を一緒に測ることになるため正確な測定ができなす。
- (C)電子回路内の抵抗を測定する際には、必ず電源を切っておき、抵抗器などの値を測定するには、その一端を回路から外し要があります。
- (D)抵抗を測定する場合は電圧、電流と違って、レンジの選択が適切でなくてもテスター本体が故障することはありません。しかし、低抵抗のレンジでは測定物に大電流が流れることになるため、一部の半導体素子などが破損性があります。
- (E)回路の都合上、黒のテストリードが内蔵電池の+(プラス)側に、赤のテストリードが-(マイナス)側に接続されており、極性が逆になっているので、ダイオード、トランジスタなどの導通試験を行う場意が必要です。
- (F)×1レンジで0Ω調整ができない場合には、電池が消耗していますので、新しい電池と交換してください。