デジタル・オシロスコープの一般的な機能（1）
便利なデジタル・オシロスコープは、製造元やモデルなどによって、様々な機能が備わっています。本日はデジタル・オシロスコープの一般的な機能を見ていきたいと思います。
（1）単発で起きる現象の観測
瞬間的に発生し消えてしまう信号を測定し、信号を停止して分析が出来る機能です。この機能を利用し、モーターの電源起動の特性、電源リセット、停電検出、ノイズ対策、電源系統のON/OFF特性、デジタル系統のクラックなどを観測出来ます。また、長時間にわたって変化する装置の出力を監視し、変化がある時だけ波形を記憶させるなど、異常を監視する目的にも使えます。コンピュータと接続し、データの自動収集を行うことも可能です。
この機能を使用する時は、拡大、および移動機能を使うとより詳細に信号を分析出来ます。
（2）トリガ以前の波形観測（プレトリガー機能）
アナログ・オシロスコープはトリガがかかった後の波形のみを見ることが可能な為、被測定物の出力信号を基準にしトリガをかけ、出力信号の伝達状態を観測することが出来ます。
他にTV信号観測では、垂直同期信号の伝達を観測することが出来ます。これは波形入力を開始すれば常に一定時間経過までのデータを記録し、トリガを基準として表示メモリを停止させ表示する方式になっている為です。
