波形を安定的にディスプレイする(2)
解決策は、どのような範囲、またはその他信号の属性において、特定条件で検索できるトリガの存在です。最新のオシロスコープには、特定条件で検索できるトリガを搭載するものがあります。ASK信号を例にすると、変調する信号が上昇、または下降しながら、信号が低下する現象が起こるようになります。特定条件で検索できるトリガを使用すれば、トリガシステムがふらつく信号を捉えられるようにしてくれます。
まずStopボタンを押して、オシロスコープが垂直軸カーソルを使用し、どれぐらいの間Dropoutが信号にあったのか、を調べます。
次に特定条件で検索できるトリガを使用し、信号をさらに調べます。トリガ設定を開き、Dropoutトリガを選択します。すると指定されたDropout値より長く信号が消える時にトリガをかけます。信号が5ms範囲外になった時を認識するように設定すれば、より低い値を挿入出来ます。ASK信号が安定し、カーソルと他の測定機能を楽に使用出来るかと思います。
また他の方法として、トリガ・ホールドオフを使用出来ます。Dropoutトリガを切り、時間によるホールドオフを選択し、期間を5ms以上、10ms以下に設定します。これはオシロスコープが指定したホールドオフ時間に合わせてトリガをかけたり、または無効にしたりする役割を持ちます。この場合、最初のバーストの最終4つのサイクルを無効にし、次のバーストが始まる時に再度トリガを準備します。
今回は2つの方法を使って安定的なトリガをかけ、波形を取得する方法をご紹介しました。