オシロスコープ 73

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オシロスコープと電流プローブを使用した低電流測定要項(3)

オシロスコープ固有のノイズを最小限にするには、最新デジタル・オシロスコープを使用する事により以下のような解決方法が考えられます。

(1)帯域幅制限フィルター(Bandwidth Limit Filter)
大部分のデジタル・オシロスコープは、入力波形から必要ないノイズを取り除き、ノイズ帯域幅を減少させることで、垂直分解能を改善してくれる「帯域幅制限フィルター(Bandwidth Limit Filter)」を搭載しています。帯域幅制限フィルターは、ハードウェアやソフトウェアで表現されます。大部分の帯域幅制限フィルターはユーザーによって有効化、または無効化を選択できます。

(2)高分解能アクイジションモード( High-resolution Acquisition Mode )
大部分のデジタル・オシロスコープは、一般アクイジション・モードで8ビットの垂直分解能を提供します。一部オシロスコープの高分解能モードは、より高い垂直分解能(一般的に最大12ビット以上)が可能で、オシロスコープの垂直ノイズを抑え、垂直分解能を高めます。一般的に高分解能アクイジションモードは、量が多い隣接したデータを平均して処理するので、遅いtime/div設定で効果が高く、オシロスコープのサンプリング速度と帯域幅は減少することになります。

(3)平均化モード(Averaging Mode)
信号が定期的、またはDCの場合、平均化モードを使用しオシロスコープの垂直ノイズを減少させることが出来ます。平均化モードは定期的な波形を数回アクイジションし、実行平均を求めてランダムノイズを減らします。