オシロスコープ 38

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オシロスコープのアクイジション・モード(6)

6:ピーク検知モード(3)

ピーク検知モードが選択された場合、速度を下げた状態でサンプリングをするというよりも、高いサンプル速度で取得されたデータをわざと除去します。スコープが自身の最大サンプル速度の1/100のサンプル速度で作動すると仮定した場合、最大サンプル速度で測定を実行し、100番目ポイントごとに保存すれば、それは”愚かな”損失です。ピーク検知モードでは、スコープはリアルタイムで200個のポイント(高い速度でサンプリングした)を分析したのち、この200ポイントのグループに対するデジタル化された最大、および最小の値のみを保存すれば、2つのポイントとなります。

ではなぜ常にピーク探知モードを使わないのか、という疑問が出てきます。このようなアクイジション・モードを使うようになると、それぞれ長所・短所が存在します。まず、該当スコープの絶対最大サンプル速度が減少します。2つめに、保存されたポイントは均等に空間が与えられません。これはナイキストのサンプリング理論の重要な基準になります。よってこのような特定の測定実行にあたり、ピーク検知モードを使用することが最善の選択である時もあれば、そうでない時も出てきます。