オシロスコープ 31

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前回まで、オシロスコープの前面パネルの機能について詳しくご紹介してきました。オシロスコープには色々な機能があり、パネルから様々な操作が可能であることがお分かり頂けたかと思います。今回からはオシロスコープの概略的な構造について、2回に分けてお伝えしていきます。

オシロスコープの概略的構造(1)

(1)電子銃
これは普通の真空管構造とほぼ一緒です。電子が飛び出すようにするため、陰極をヒーターで加熱しますが、陰極全体でする必要がないので、陰極の一方のみで電子が放出されやすい酸化物が末端部分に塗られています。

(2)偏向板
電子銃から出た電子ビームを移動させる役割をするのが、偏向板です。電子ビームはマイナス電荷をもっているため、偏向板の間の電位を変えれば方向が変わります。偏向板は2組ありますが、1組は垂直に電子ビームの方向を変えるため、もう一方は水平に電子ビームの方向を変えるためにあります。
波形を観測する時は、垂直偏向板に観測しようとする波形の電圧を加え、水平偏向板にはのこぎり波電圧を加えます。