測定器の1つであるオシロスコープ(oscilloscope)について、ご紹介します。
オシロスコープ(oscilloscope)とは、時間の経過に伴う入力電圧の変化を画面に出力する装置の事です。電気振動やパルスのように、時間的な変化が速い信号を観測します。ブラウン管(陰極線管)に緑色の点で表示させるタイプが主流だったが、最近ではLEDを使用するタイプなどもあります。
ドイツのカール・フェルディナント・ブラウン(Karl Ferdinand Braun)が1897年に開発したものでしたが、電子技術の発展に無くてはならないものとなりました。ブラウン管の蛍光管の上に映像を映し出すものは「ブラウン管オシロスコープ」「陰極線管オシロスコープ」などと呼ばれます。
オシロスコープは観測する信号が時間に対してどのように変化するか、と調査する事が主目的です。ブラウン管の垂直軸には信号の大きさ、水平軸には時間を表示します。そのためにオシロスコープは6種類の基本回路で構築されています。
垂直減衰回路と増幅回路は、観測する波形信号をブラウン管の垂直偏向電圧に合わせる役割をします。掃引回路(sweep circuit)は、垂直軸が時間軸になるように動作させます。同期回路(トリガ回路)は、波形を入力信号と同期化します。
掃引波形の周期を調節し、観測波形の周期を合わせれば掃引時間は波形周期の正数倍(1倍、2倍、3倍など)でないといけないという制限があります。しかしオシロスコープでは観測波形のためにパルスを作成し、これで掃引するというトリガ方式を使用することで、どんな形の波形でも同期化され、簡単に観測出来ます。この他にも波形を定量測定出来るように、色々な装置が組み込まれています。