品質管理に関係する計測のトレーサビリティの歴史について、
ご紹介します。
1990年に制定されたJIS Z 8103(計測用語)で、
トレーサビリティについて、下記のように定義されました。
標準器又は計測器が、より高度の標準によって
次々と校正され、国家標準につながる経路の確立されていること
1990年代は、ISO9000が普及し、薬事法が改正されるなど、
計測のトレーサビリティの概念が急速に、
各企業に浸透し始めました。
そのため、計測のトレーサビリティを証明する書類が
この頃、多く出回り始めました。
それで、2000年には、国際規格であるISO9001が
計測のトレーサビリティの要求事項を下記の通り制定しました。
測定値の正当性が保証されなければならない場合・・・・
定められた間隔又は使用前に、
国際又は、国家計量標準にトレース可能な計量標準に照らして校正又は検証する
JIS Z 8103は、ISO9001に合わせるように
「不確かさがすべて表記」されることや、「切り目のない比較の連鎖によって
決められた基準に結びつけられ得る測定結果」と説明を加えて、
計測器の連鎖ではなく、測定結果の連鎖であることを説明しています。
以下、全文になります。
不確かさがすべて表記された切り目のない比較の連鎖によって
決められた基準に結びつけられ得る測定結果
又は標準の値の性質、基準は通常、国家標準又は国際基準である。