企業と“精度”の高い計測 2

20180324-4

今日、めまぐるしい技術革新が日進月歩で行われています。半導体業界や精密機械業界、情報通信業会などでは生産される製品の精度、機能も非常に優れたものになり、製品開発には、より高精度な計測が求められるようになってきました。そうした動きに応じて、部品メーカーも高精度な計測が要求され、製品の出荷検査等ではかつてと比べ物にならないほどの精度が要求されるようになっています。よくニュースで耳にする機会もありますが、食や環境、医療に対する計測も同様です。

企業の生産活動の中で、計測の重要性は非常に高まってきました。しかしながら、こうした企業現場では、利益重視の観点から人件費や設備投資の削減を行い、その対象として計測現場が挙げられる状況がしばしば見受けられます。一体なぜでしょう。

計測には精度を上げようとすればするほど、設備資源や人的資源などコストが増えるという相反する関係があります。設備の精度を上げることは、企業の利益として数値化することが難しいという現状があります。そのため、他の要因に比べ、重要度や優先順位が適切に評価されにくいという事態が発生していると考えられます。

しかし、計測は“単なるコスト”ではありません。そのリスクを軽んじた場合、利益云々の話にとどまらなくなる可能性もあるのです。