高価な測定器は本当に必要なのか

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計測器を用いて計測を行うとき、間違いのない正確な測定を行いたいというのは、それに携わる現場技術者にとっては当たり前の感情です。しかし、実際には信頼できる制度の高い計測器は値段が高く、簡単にはそういった高価なものに手が出せないのも事実でしょう。

ところで、高価な計測器は本当に正しい測定ができるのでしょうか。高精度な計測器が高価であるとは一概には言えませんが、計測器は精度が良くなるほど、取り扱い方法が難しくなる傾向にあります。正しい取り扱い方法を知っていなければ、その価値を発揮させることはできません。

また、計測器の中には、周りの環境に敏感に反応するため、扱いづらいものもあります。ガラス細工を扱うように慎重に扱わないと壊れてしまうものもあります。したがって、高精度な計測器を揃えても、すぐにその能力を発揮させることは非常に難しいのです。また、高精度な計測器は性能を維持するのにも費用がかかり、高度な技術力をもった技術者にかかるコストや高価な校正費用、修理費用などを見込む必要があります。

計測器を購入・使用する中で重要なのは、計測器を用意する際の基準となる精度、目標とする精度が適切に設定できているかどうかということです。確かに高度な測定が必要であれば、高精度な計測器が必要になことは間違いありませんが、高価な計測器を購入する前に、こういった点を見直すべきでしょう。