測定器とトレーサビリティ

20180221

今回は、測定器とトレーサビリティの関係についてご紹介します。

トレーサビリティとは、なんでしょうか。
英語で書くと「trace」 + 「ability」となり、
トレースができる能力です。
トレースという言葉をお聞きになったことがあるでしょうか?
トレースは、製図でよく使用されます。
下図に沿って、なぞって、たどっていきます。
測定器にも全く同じ意味で、「トレース」は使用されます。

測定器の校正は、トレーサビリティの基準に基づいています。
・一般測定器
・実用標準(参照標準)
・二次標準
・国家計量標準

測定器は、社内で管理する際に、
標準器を使って校正されますが、
校正に使用する、標準器も別の標準器を使用して校正されます。
この作業をしなければ、精度の保証ができません。
そのため、外部の校正事業者に校正を依頼します。

校正事業者は、自社で所有する標準器で校正を行っています。
しかし、この標準器も、さらに上位の標準器で校正されます。
このように校正をさかのぼってみると、
最上位の国家計量標準にたどり着きます。
測定器から国家計量標準までの校正の連鎖を
「トレーサビリティ体系ず」と言われます。

測定器の校正を正しく行うことで、
測定結果の値が正しいと信頼できるものになります。
日々の校正作業の重要性がよくわかります。